売れる着物と売れない着物の違いとは?!
お店にいるとよく問い合わせがあるのが「着物」です。
着物を着る人、着る機会は昔に比べ大分減りましたが、
まだ多くの方がご自宅に着物があるお客様は多いです。
買うと何十万円とする着物、売るといくらになるのだろう♪
期待に胸を弾ませてご来店いただくお客様。。。
しかし、査定金額をお伝えするとがっくり肩を落とします。
査定金額は数千円~数万円。
購入金額に比べて大きく差があります。
「なぜ?!あんなにしたのに!!
重い思いしてここまで持ってきたのに、、たったのこれだけ?!」
そのお気持ち、とてもよくわかります。
私もとても心苦しいです。
きちんと理由を説明して、それでもご納得いただけるのでしたら、
買取させていただきます。
でも思うのです。最初からお客様がわかっていたら?
この着物はこれくらいの値段になるだろうから持っていこう。
そして、やはり思った通りの値段だった。
お店に売りに行ってよかった!
ずっと片付けなきゃいけないと思っていたからすっきりした!
そんな風になればいいのに・・・。
だから、売れる着物とそうでない着物、これをもっと多くの人に知ってもらいたいので、この記事を書きます。
高価買取できる着物は?
ブランド品・人間国宝品・伝統工芸作家品・有名染織作家作品等や新品の場合は実際に手にとって拝見させていただき、特別な高額査定をさせていただきますので、相場より高くなります。
本場結城紬、久米島紬・本場加賀友禅など、高級呉服も高価買取品です。高級呉服に関しましては、証紙があるのと無いのとでは、価格に大きな差が出てしまいます。証紙がございましたら、必ず同梱してください。
また、ブランド品等でなくても状態が良いもの・人気の柄や色のものは
高価買取対象です。
(新品・素材が絹である・汚れ、傷、染みなどが無い・比較的最近(過去10年以内)
作られたものなどが高価買取になります)
証紙って何?
着物の証紙と言われてもピンとこないかもしれませんが、
着物の証紙とは、すごく簡単に言うと「本物の証」です。
ブランド品のギャランティカードと同じようなものです。
証である証紙があることで、着物の買取額も高くなりやすくなります。
証紙は伝統工芸の組合が発行するもので、
査定士も「この着物は本物だ」とすぐわかるのです。
証紙には、織物だと下のもの記してあります。
産地の登録商標
織元の名前など
伝統工芸品マーク
機械織りか手織りか
絹100%
染め方(泥染め)などの証紙
証紙によって、査定額が変わりますので間違って捨てないようにご注意ください。
次は売れない着物について書いていきます。
売れない着物とは?
基本的に買取店が買い取った着物は、お手入れをして再び次のユーザーへ販売することが目的です。
ですので、売り物にならない、売れないと判断された着物類は買い取ってもらうことができません。
買取できないケースとしては以下のものがあります。
古い着物
まず、古い着物は基本的に買取不可となります。
特に値段の付かない着物の特徴として昭和30〜50年台前半に作られたものは、
今までで一番着物を作られた時代なのでものすごい数が存在します。
なので需要と供給のバランスで価値がないのです。
ひどく傷んでいる・汚れている着物
喪服の場合、着物のリサイクル市場ではほとんど需要がないので、買取が難しいといわれることが多いです。
売り物になるかならないかがポイントなので、同じ着物でも裏地部分が汚れていても買い取ることが可能な場合もあり、表に汚れがあって目立つ、落ちない汚れの場合は、ほとんどの場合買取が難しいです。
汚れがあっても、着用した時に汚れが隠れてしまう場合は、買取をしてもらえることもあります。
匂いがひどい着物
目に見えるカビがなくても、カビ臭や防虫剤の染み付いた匂いがひどい着物も、
買取不可になる場合があります。
カビ臭は、その着物自体がカビていなくても、他のカビている着物から匂いが移り、同じ引き出しの着物全てにカビ臭が移ってしまうことも。
カビ臭や防虫剤の匂い以外にも、汗や香水、ペット、タバコの匂いなども注意が必要です。
素材が絹以外の着物
正絹(しょうけん)であることが売れる着物の一番の条件で、素材が麻である上布も買取をしてもらうことができますが、ウールや化繊(ポリエステルなど)の着物は買取不可としているショップもあります。
ただし、ウールや化繊の着物でも人気のブランド品であったり、価値があるものと判断された場合には、高値の期待はできませんが、買取が可能な場合もあります。
着物の素材を問わず、どんな素材でも着物であれば買取をしてくれる着物買取店もあるので、ネットで確認することをお勧めします。
喪服
喪服の場合、着物のリサイクル市場ではほとんど需要がないので、買取が難しいといわれることが多いです。
値段がつかないといわれてしまうことも少なくなく、喪服の査定自体を受け付けていないショップもありますが、当サイトで紹介しているヤマトクやバイセルなどでは、喪服も査定・買取対象になっています。
留袖
留袖は、実は紋付でおめでたい席でしか着ることができないということもあり、
需要は低いので、正直あまり値段がつくことはありません。
ですが、お手持ちの留袖が作家物の留袖だったりすると、思わぬ買取価格がつくこともあります。
長襦袢
襦袢とは、着物の下に着る着物用の下着のことで、着物が肌に触れることを防ぎ、汗や汚れから守る役割があります。
着物を着用する際には、着物の下に肌襦袢と長襦袢という2種類の襦袢を着ることが基本とされており、着物を着る上で無くてはならない存在です。
ですが、襦袢は肌に近い分、劣化が起こりやすく消耗品に近いため、買い取れないことが多いです。
寸法が小さすぎる着物
小さすぎる着物は、着用できる人が少なく、売れる可能性が低くなるので、買取不可となる事がほとんどですが、柄が良くて状態の良いものの場合は、買取が可能なこともあります。身丈が158cm以上は欲しいです。
以上です。
実は着物だからといってなんでも売れるわけではないのです。
これを知っていると知らないのでは、大違いなのです。
売れないものを持って行って断られて帰るのは、なんとも悲しい気持ちになりますよね?
ですから、これらのポイントを押さえておき、お店では値段のつきそうなものを選んで持っていき、気分良く買い取っていただければと思います。