エスミンの鑑定辞典

半人前鑑定士の勉強メモ

金相場について

金の買取価格は下のグラフのように売却する時期によって、価格に違いがあります。

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金の買取金額の推移 

金の買取価格は、大抵「1グラム当たり○○円」という方法で記載されていますから、

価格差がわずかに思えても、売却する金の量が多ければ多いほど、

実際に手にする金額はかなり変わってくきます。

この1グラム当たり○○円という値段は相場によって日々変わるのです。

 

なぜ値段はコロコロ変わるのでしょうか??

それは金の買取価格に影響を与えているのは、世界中で取引されている「金の相場」というものがあるからです。
相場が高くなれば、当然買取価格も高くなりますが、

どのような影響で相場は高くなるのでしょうか。

 

金相場について説明する前に、日常的につかっている「相場」という言葉。

意外と実態はよくわからない言葉ではありませんか?

カンタンにですが、「相場」とは何かについて説明しておきます。

 

 

【相場とは?】

相場という言葉をネットで調べますと

ある商品の市場におけるある時点での売り(供給)と買い(需要)の出会いによって成立した取引価格をいいます。

株式、為替、国債、商品など金融商品相場から生鮮品の取引価格、更には不動産、街中では商品券などのチケットショップの価格も相場で成り立っています。

モノの値段は全部需要と供給の中で価格が決まっているのすべて相場といえます。

 

人はこの相場を用いて、

モノの価格で、市場の価格変動の差益を得るために、取引金額や量などの

モノの評価、憶測を行う。

この「評価、憶測」が社会情勢の変化などでその都度変わる為、

連動して相場金額が変わるのです。

 

ある意味、相場とは人間が儲けたい、豊かになりたいと思っているための行動

「欲そのもの」と言えるのかもしれませんね。

 

では、金相場について説明していきます。

 

 【金相場とは】

金相場は、金の買取価格に大きく影響を与えます。

相場価格が上がれば、必然的に買取金額も高くなります。

金の相場が上がるということは、世界中でより多くの人が金を求めているということでもあります。

需要と供給のバランスが、「需要」に傾けば、必然的に価格は上がります。

世界的な金の相場が高くなれば、金の買取業者にとっても、顧客から集めた金をより高値で売却することができます。

 

【金の買取金額がアップする仕組み】

金の買取を依頼しようとしている人は、

「少しでも有利な条件を提示してくれるお店」を選ぼうとしますから、

相場が上がっているときお店としては、

「より高い買取金額を提示できるので、お客様を呼びやすい」ので、

いつもより多く金を集めようとするわけです。

 

では、どうのようなときに金の相場は上がるのでしょう?

次は、金の相場があがる理由を見ていきましょう。

 

【金の相場が上がる5つの理由】

1:経済的な不安が高まったとき

2:金利が低くなったとき

3:金の減産

4:発展途上国のさらなる成長

5:情勢不安が高まったとき

 

1.経済的な不安が高まったとき

大国の経済状況が悪化したり、滞ったりしたときには、金の人気が高まり価格が上昇します。過去には、

サブプライムローン問題
リーマンショック

などの例がありました。

これらの問題が起きますと、貨幣に対する信頼性が低下します。

今後どのような経済状況になるのか、見通しが不透明になるため、資産が安定して価値が下がることのない金へと集中しやすくなります。

また株価が低いときにも、資金が金に集まりやすくなります。

株は金とは違い、発行元の状況次第では、あっという間に「紙くず」へと変化してしまう投資商品です。

より信頼性の高い投資対象を求め、金に注目がいきます。

 

2:金利が低くなったとき
金は、「守りの資産」とも言われていて、あらゆるリスクから資産を守る効果が高いと言われています。

しかし一方で、「所有しているだけでは何のメリットも生み出さない」というデメリットもあります。

例えば株や国債であれば、保有金額に応じてリターンを期待できるでしょう。

金は売却して初めて利益を得ることができます。

このような性質を持っているため、金利が高い時期には多くの方が、金よりも銀行預金や国債などに魅力を感じ、金の価格は下落していきます。

反対に金利が低い時期には、これらの金融商品を購入してもメリットが少ないことになります。相対的に金の魅力度が高まり、相場にも影響を与えます。

 

3:金の減産
ジュエリーだけではなく、各種工業製品にも使われている金は、私たちの生活にとってなくてはならない金属だと言えます。

しかし埋蔵されている金の量には限界があるため、今後金の産出量が減少するのでは……と言われています。

金の供給量が減少すれば、金を確保しようと走る方も増えることでしょう。

よって金の価格は上昇に傾く可能性が高いです。

 

4:発展途上国のさらなる成長
発展途上国の人々は、より良い暮らしを手にいれるため努力を続けています。

経済が発展すればするほど、パソコンやスマートフォンの普及は進んでいくと考えられます。

パソコン、スマートフォン内部に使われている金も、より消費されることになるでしょう。生産量が減少するとともに消費量がアップすれば、当然価格は高まります。

 

5:情勢不安が高まったとき
戦争やテロの危険性が高まったときにも、金の価格は上昇します。
いわゆる「有事の金」と呼ばれるものですね。

これらの事態が引き起こされますと、経済が一時的に混乱する可能性もあります。

この緊急時を乗り切るために、資産を金に変えておこうと考える方もいます。

しかし近年では、「価格変動はあっても一時的なもの」と見る向きも強まっており、必ずしも情勢不安と金の価格が連動しないケースもあります。

国家の情勢とともに、金の値動きに対しても慎重に見極める必要があるでしょう。

 

これらのタイミングとともにドル円為替相場も見極めて多くの人が金を求めているタイミングを狙って金の買取を依頼すれば、当然高値がつきやすくなります。

 

日本国内で取引する場合には、できるだけ円高ドル安の時期を狙うことでさらに金の価格が高くなります。

 

金相場が金の買取価格に対してどのような影響を与えているのか。

詳しく知ることで、取引の目安ある程度は見えてくるのではないでしょうか?

 

とはいえ、金の相場がどうなるか確実に予測できる人間なんていません。

今日が高くても、明日の朝には相場がめちゃくちゃ下がっているなんてことはない、

なんてのは言い切れるものではありません。

 

売却のタイミングは「今だ!」とあくまでご自身が決めるのが重要だと思います。

 

多くの金製品の買い取りを依頼する場合、相場は、買取価格の差へと顕著に表れます。少しでも金の売却で得をしたい場合は、常に金の相場変動に注意をはらうようにしましょう。

また、相場変動を把握しておくと買取業者の見極めにも役立ちます。
相場の調査が不十分な業者や一部の悪徳業者もおりますので、
買取業者に金製品を持ち込む際は、必ずそのタイミングでの相場をネットで調べておくことをおすすめします。

ネットで「金 相場」と検索したらすぐに出てきて、その日の相場がわかります。

 

 少しの手間を惜しまず、相場を把握することで、結果は大きく変わってきます。

この記事を読んでいただき、

ご自身の大切な金製品を適正なお値段でご売却できたら幸いです。