エスミンの鑑定辞典

半人前鑑定士の勉強メモ

金の価値について

最近、金相場が高騰しているのをご存じですか?

ここ30~40年のあいだで1、2を争うくらいの金額になっているのです!

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田中貴金属より 2020年1月の推移

上のグラフを見ますと、1/8には¥6149を記録!

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三菱マテリアルより 1979年からの相場の推移

上のグラフを見ますと、2019年12月までは5000円代だったのが一気に上がったことがわかります。

リユース業界では連日、金製品は今が売り時!と宣伝しています。

今、ご自宅にある金製品がございました売却時であることは間違いありません。

 

しかし、そもそもなんで金ってそんなに価値あるの?

 

そう思う方は多いのではないかと思います。

 

そんな方のために本日は、金の価値について説明していきます。

 

金の価値とは?

 

人類がはじめて金を手にしたのは、なんと今から6,000年前だと言われています。

日本はなんと縄文時代!!そんな昔から人類と金の歴史は始まっていたのです。

そして、今日に至るまで貴金属として愛されてきたのは、

その輝きとともに、希少性の高さがあり、また使い勝手がよく見た目も美しい金は、様々な場面で活用されます。

 

〈金の魅力〉

・地球上に存在する量が決まっており、希少価値が高い

・安定した高い資産価値
・見た目が美しく、求める人が多い
・加工のしやすさと耐久性の高さで、あらゆる場面で活用しやすい
・人工的に作り出すことが難しい

 

【希少性】

金は、宝飾用、地金、金貨のほか、ハイテク産業用の資源として重要な役割を果たしています。

しかし、現在地球に埋蔵されている金はごくわずか。

しかも、その大部分は採掘が困難な場所にあり、

近い将来は、地上にある在庫を再利用する以外に手段がなくなると言われています。

 

【安定した高い資産価値】

金は、そのもの自体に価値がある実物資産です。

「モノ」でありながら「世界に通用するおカネ」として普遍的な価値を保ち続けています。そのため、金は、主要国政府の中央銀行(日本では日本銀行)で支払い準備金として大量に保有されています。

かつては「金本位制」のもとで、各国の金の保有量にあわせて通貨を発行していたという歴史もありました。現在と違い、金自体を金貨として流通させて経済を回していました。

その制度がなくなった現在でも、保有する金の量がその国の通貨価値を安定させる要因として機能し続けているのです。 

 

更に金は、株式や債券などとは違い、

そのもの自体に価値がある「実物資産」として認められつづけてきた長い歴史があり、その歴史上、金は一度も「無価値」になったことがありません。

 

一方、預貯金、株式、債券などの

「紙の資産」は、そのもの自体に価値があるのではなく、発行している国の信用あるいは業績によって価値が決まります。

よって、

●世の中が安定し経済が好調なときには「紙の資産」の価値は上がりやすい。

●世の中が不安定で経済が不調なときには「実物資産」の価値が上がりやすい。

ということが言えます。

「紙の資産」の価格と「実物資産」の価格は反対の値動きをすることが多いのです。

こうしたことから金は中長期的に見て「紙の資産」の目減りをカバーしてくれたり、

極端な例では

国の破綻で株券や債券が紙くずになるような緊急時でも価値を発揮してくれる

ため、注目されているのです。

 

【金自体の美しさ】

はるかな古代から金は権力や富を誇示するための宝飾品、建築素材として貴族や富裕層の間で親しまれてきました。

その黄金の美しさもさることながら、高級感を演出するためにも、宝飾品・建築物・工芸品などの素材として好んで用いられます。また金は腐食しないため美しさを損なうことがありません。

そこにも古代から人類を魅了してきた魅力があります。

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権力の象徴たる王冠も「金」です。

【加工しやすさ】

金は非常にやわらかい特性を持っています。

そのため、加工しやすい金属として知られていますが、一方でアクセサリーには向かないという欠点があります。
金をアクセサリーとして加工する場合は傷や変形を防ぎ、

耐久性を増すために他の金属を混合させることが一般的です。

そのため、多くのアクセサリーは金製品なのはその美しさもありますが、

加工しやすいため、あらゆる宝飾品に使えるという理由もあるのです。

 

【人工的に生み出せない】

人間はその知恵を使えば、あらゆるものを作ることができます。

昔の「錬金術師」と呼ばれた人々は、金を生み出そうと様々な実験を試みるも、

結局実現させることはできませんでした。

なぜか?

金を生み出すには非常に特殊な現象を必要とするからです。

金を作るには莫大なエネルギーが必要となり、

地球上で人工的に作り出すことは困難を極めます。

金の希少性が高く、貴金属と呼ばれる理由はそのためです。

 

ちょっと科学的な話になりますが、
一部の星は生涯を終えるとき、超新星爆発という大きな爆発を起こします。
すると中性子星と特異な星ができあがります。


実は、金はこのような超巨大な現象が無いと生み出されません。

金が作られる理由にはたくさんの説があります。
この超新星爆発中性子星同士の合体によって金が生み出されるという説、
太古の時代に地球へ衝突した小惑星が運んできた説などがあります。

 

金は地球が生まれる前や生まれて間もない頃にもたらされた貴重な金属と言えます。

 

そのため、金は理論上では人の手でとうてい作れるものではありません。

人の手で作ることができる、お札や硬貨は、

いつまで価値が残るか誰にもわかりません。

 

しかし、金は誰にも作ることができないため、その価値はずーっと残ります!

 

その実績は6000年以上前からです!

 

だから金は資産として今も世界中で使われており、世界の人が信用している金が
世界で最も信頼できる資産なのです!!

 

どうですか?

金って知れば知るほど奥が深くて面白いですね!!

 

次回は金相場について説明したいと思います。