メッキ製品について
金とメッキの違い。
鑑定士からしたらはっきりとわかるのですが、お客様にはなかなか区別がつかないです。
コロナの影響を受けて、外出出来ないため家を片付けしていたら売れそうな金のネックレスが出てきた!!なんてお客様も多数いらっしゃいます。
しかし、持ってきていただいたそのうちの半分がメッキで値段がつかない。
なんてこともあります。
持って行ったのに、値段がつかないなんて悲しいですよね?
そんなことにならないように今回は
「金とメッキの違い」
「鑑定士が見ているポイント」をお伝えいたします。
金と金メッキは重さが違う
金のアクセサリー
見た目ではなかなか金とメッキは見分けずらいですね。
メッキ加工のアクセサリーにも光沢があり、金のアクセサリーと同様に金色に輝いています。
しかし、それぞれのアクセサリーを手に持つとすぐに分かります。
金は重たく、メッキはとても軽いのです。
「本物か偽物か」を見極めるには、
同サイズの2つを手に持つ
計量器で量る
ことで、すぐにわかります。
メッキは金属の上に薄い金属を張って厚みがあるように見えますが、
意外と重さはないのです。
刻印で見分ける
金とメッキを見分ける次の方法は、「刻印」です。
鑑定士はここを必ず見ます!!
金の本物のアクセサリーには刻印があり24金ならK24と刻印されています。
指輪なら内側にあり、ネックレスなら結合部に刻印があります。
K24とだけ刻印があれば本物と予想できますし、
K18の後にGP、GFという刻印があれば、それはメッキとなります。
刻印がないものも金メッキのアクセサリーです。
メッキ品の刻印は主に2つあります。
GF:ゴールドフィルドのこと
メタルの周りにややぶ厚めに金が張られています。
厚い金属の膜で覆う方法で、中身が小さめです。
金属の膜が厚く、簡単にはがれず長く輝きを保ちます。
GP:ゴールドプレートのこと
一般的なメッキのことで薄く延ばした金がメタルの周りに張られています。
金属の上に薄い金の膜を張り、金色をだしています。
どちらかの刻印があるか、「何も刻印がない」状態なはずです。
どちらも刻印が「K18GP」「K18GF」といった感じでメッキに使用された貴金属の種類が刻印されているので、これを知らない人がK18とあるから本物だと勘違いして購入してしまうパターンがありますので、ご注意ください。
アクセサリーの変色を見る
金メッキの製品を使い込んでいますと、摩擦が多い場所のメッキがはげて内側の金属が露出してきます。
アクセサリーをよく見て、一部だけ変色している場所がないか探してみましょう。ただ、金製のアクセサリーでも汚れでくすんだり変色したりすることもあるため、変色だけで断定はできません。
金メッキは磁石に反応する
「磁石は金にくっつかない」という性質を利用します。
メッキは中が金属なので磁石に反応します。
基本的にニッケルを使った金メッキ製品が多く流通しています。
ニッケルは磁石に吸着するため、アクセサリーと磁石がくっつけば金メッキ製品である可能性があります。
磁石で確かめる方法は必ずしも正確ではない
磁石にくっつかない素材で作られたメッキ製品もあります。
例えば、銀や錫(すず)は磁石にくっつきません。金に混ぜられている金属が磁石にくっつかないものの場合、磁石を真贋判定にはうことはできません。
また、合金製のアクセサリーの場合も、割金に使われている金属の種類次第では、磁石にくっつくことがあります。
比重を見る
金は比重が大きいため、同じ形状の金メッキや金張りのアクセサリーよりも重くなる傾向があります。
そのため、アクセサリーの重さと体積を測定して金属の比重を割り出すことで、真贋が判定できる場合があります。
ただ、この方法では専門的な機械がなければ正確な比重を決めるのが難しく、目安の値を出すことしかできません。
特に以下のデザインのアクセサリーは、家庭内の設備で比重を測定するのが困難です。
中が空洞になっている
宝石がついている
ほかの貴金属が組み合わさっている
いかがだったでしょうか?
以上、家庭でも簡単に見分ける方法もなかにはありますが、
確実なのはプロの鑑定士に見てもらうことが一番です。
安易にこれはメッキ、これは金とご自身で判断してしまうのではなく、
これは金とメッキ、どっちなんだろう?と思ったら、
買取店や質屋さんの鑑定士にお願いするのが一番だと思います。